小野晋也(元衆議院議員・元文部科学副大臣)
人生にとって大切なものは、生命を支える根の強さだと思います。根さえ強ければ、自然に花を咲かせ、実を実らせてゆくのです。しかし、根は人の目に見えませんから、余り関心が払われず、枝葉の先の花や実にばかり関心が向いてしまいがちです。石井先生が提唱され、生涯をその普及に尽くされた「石井方式」は、幼い時から脳を育て、またコミュニケーション能力を高めることで社会性を高める、子供たちの人生にこの強い根を育む優れた教育法であると思います。
隂山英男(教育クリエイター・陰山ラボ代表)
石井先生の、難しい漢字でも仮名表記に変えることなく本を読み、早くから子供たちに漢字に触れさせ、親しませるという方式は、大切なことであり、素晴らしいことだと感じています。とりわけ幼稚園や保育園においては、通常の学習というものが始まっていません。だからこそ、何の先入観もない段階から漢字に触れさせるというのは、子供たちの豊かな感性やイメージ力を広げるものであると思います。
髙橋史朗(麗澤大学大学院特任教授)
石井先生の講演会を最初に拝聴した時の感動と衝撃を今でも鮮明に覚えております。幼児教育にまったく関心がなかった私が、今では全国の幼稚園、保育園で講演させていただくようになったのは、石井先生のご著書に触れ、ご講演を何十回と聴かせていただき、幼児教育がいかに大事か気づかせていただいたお陰だと深く感謝しております。石井方式が21世紀の教育をリードし、全国に広がる事を強く期待しております。
野口芳宏(植草学園大学名誉教授)
無心の子供たちは、先生という指導者によって開眼し、学び、成長します。幼児からの石井方式の音読指導を見て、最も強く私の心を打ったのは、生まれて何年も経たない幼い子供たちが、良き指導者と教育に巡り逢うと、こんなにも真剣に、こんなにもひたむきに、そしてこんなにも高度に成長するものか、という驚嘆でした。「童心神に通ず」という言葉がありますが、子供たちの澄んだ瞳の美しさ、澄んだ声の心地よさ、それらは、全て澄んだ心からのみ生み出されるものでしょう。まさに、汚れなく、疑いを知らぬ童心は「神に通ずる」気高さを思わせます。
本間一誠(一般社団法人メディア報道研究政策センター理事)
もう昔のことになりますが、私の子供たちが小さい頃、書店で幼児、児童向けの絵本を探しても、絵はよくても国語の表記が気に入らず、買う気にもなれませんでした。みんな平仮名、横書きで、大体文章が幼児言葉風で幼稚です。その頃に、石井方式漢字教育を通じて登龍館を知り、早速「花園文庫」の絵本や俳句かるたを取り寄せて喜んだことを懐かしく思い出します。早いもので、今度は孫に石井方式漢字教育をする時代になりました。登龍館の事業は石井方式の普及を通じての、言わば草の根の世直しだと思っています。その意味で、近年の「登龍館総合案内」に見る事業の充実ぶり、出版物の多彩さはまことに目覚ましく、また力強く思われます。言葉は祖国そのものです。登龍館の今後の発展を心からお祈りしています。