閑静な住宅街の中、陽光に映える明るい園舎が見えるのが、すもも木幼稚園です。
1日の始まりは、体育ローテーション。園児たちは先生と一緒に思いきり走り、跳び、体を動かします。笑顔と共に、かけ声や友達を応援する元気な声が響いて来ます。
教室に入ると一変。立腰指導のもと姿勢を正し、学習に取り組みます。皆、先生に注目、私語はありません。このように「集中」と「発散」のリズムが、すもも木幼稚園の1日の流れの中にはあるのです。
「幼児期は一生のうちで最も成長のめざましい時期。この時期に知的能力・運動神経を正しく刺激することが必要」という園長先生のお考えのもと、同園では様々な教育のカリキュラムが組まれています。
『音読道徳教科書 言葉と作法』による心の教育では、担任の先生は、子供たちの身近な問題に触れ、その心の扉を開いていきます。「算数の答えも鉄棒の逆上がりも、友達を急かさず待ち応援し、出来たら拍手。その優しさは必ず自分にも返って来るのですよ」と。
「漢字かな交じり絵本」の素話指導は、まるで目の前でお話の世界が展開されている程の表現力で行われます。そしてこの絵本読みの指導の延長線上に秋の「音読コンクール」があるのです。最初揃わなかった声が一つになり、お話の流れを理解して心を込めて音読するようになっていきます。子供と先生が一体となって一つの作品を作り上げていく練習の光景は、大変胸を打つものがあります。この結果として最優秀賞、読売新聞社賞も受賞されました。
「百玉算盤・時計」においては、基本的な数・時間の概念をもとに、様々な工夫を凝らした板書指導が行われます。黒板では、おたまじゃくしが蛙になって池を出て行ったり、お皿に美味しそうな苺が配られたり・・・。目で見て考える楽しい算数を実践されています。
また、「体育指導」では、限界を決めず挑戦していく勇気を応援し、個人の運動能力を伸ばします。跳び箱8、9段を跳べたら10、11段へ。鉄棒の逆上がりが出来たら連続空中逆上がりへと、自分で目標を高めていくのです。
最先端のコンピューターシステム「サイバードリーム」を使い、担任の先生と共に取り組む「英語の時間」もあります。
子供たちの可能性を引き出すこれらの指導に際し、先生方は、まず子供たちにとってそれが楽しく興味深いものになるよう、情熱を持って取り組んでいらっしゃいます。そして、降園時には子供たち一人一人をぎゅっと抱きしめ、目を見て「さよなら」をするのです。この時の子供たちの笑顔が、すもも木幼稚園での充実した今日1日を物語っています。