茨城県の中南部、霞ヶ浦と茨城空港に近い小美玉(おみたま)。今回は、緑豊かなこの地に立地しますグループ園、玉里(たまり)保育園・玉里第二保育園・ルンビニー学園幼稚園をご紹介します。
園の誕生には、戸田見成理事長先生のご両親で照光寺ご住職夫妻の戸田見誠さんとマス子さんの願いがありました。地域の子供たちが命を大切にし、健やかに成長するという願いです。私財をなげうって、まず昭和34年、玉里保育園が設立されました。その後、昭和57年に玉里第二保育園、平成5年にはルンビニー学園幼稚園が設立されました。
早くから幼児教育には積極的に取り組み、マーチング鼓笛隊や英語教育など、子供たちの能力の開花に成果を上げてこられました。また、声に出して本を読む「音読教育」として、5年前に登龍館発行の絵本を導入。定期的に専任講師の指導を受けながら、自分でスラスラ読める、本の大好きな子供たちが育っているということです。昨年度からは、『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』が3歳から5歳児に採用され、毎日先生と音読を繰り返しながら美しい日本語に触れています。更に、5歳児には「お作法」の時間も設けられています。正座をしてお茶をたしなむ姿は凛々しく、日本人としての礼儀作法を身に付ける貴重な時間になっています。日本の礼儀作法には思いやりの精神がたくさん詰まっており、その精神も養われるそうです。
創設者から伝えられたという次の印象深い言葉がありました。
「お寺や園は、生きている人の心を育てるところ。誉められるためにやるのではない。誠心誠意やってください」
「弱い子ほど手をかけ声をかけてやってくださいね」
この精神が園の職員に浸透し、創設当時の“建学の精神”は衰えることなく脈々と先生方の中に生き続けているようです。その結果が、長年にわたる地域の皆様からのご支持につながっているのでしょう。
最後に理事長先生手作りの絵本『ありがとう』を拝見して心温まる内容に感動しました。母親の存在の大きさ、「ありがとう」の言葉の響きに改めて感銘を受け、訪園を終えました。