織田信長も見学したといわれる幻想的な津島天王祭り。日本三大川祭りの一つで、重要無形民俗文化財に指定されています。その氏社である津島神社(天王社)にちなみ天王幼稚園と名付けられたということです。
名鉄尾西線日比野駅に降り立つと2月の冷たい風が通り過ぎていきました。駅より歩くこと約5分、冬の寒さに負けないで園庭を駆け回る元気な子供たちの姿が見えてきました。翌週から始まる発表会の練習と準備で忙しくされていましたが、快く迎えてくださいました。
石井方式の導入は、約30年前のことです。当時、副園長(現園長)に就任された横井五六先生は、子供たちに本物の教育を取り入れたいとの考えで、色々な教育法を模索されていました。たまたま目にとまった1通の案内状「石井方式・ぴのきおスクール見学会」に魅力を感じ参加されました。そして、この教育こそ本物の教育であると直感され、夏期宿泊研修会に参加されるとともに数か所の実践園の見学を重ねられ翌年4月より全園児に導入されました。
その後も、温水プールの設置、音楽面では音感教育法の導入をされました。平成17年には、聖歌隊(年長)を結成され、クリスマスシーズンには、園外で演奏活動を繰り広げられ、聴く人に感動を与えています。
また、美しい言葉を子供たちに触れさせたいという思いで、年少には諺、年中には俳句、年長には百人一首を取り入れ、毎日の保育の中で指導されています。先月行われた(毎年1月に実施)、園内かるた大会では、学年別の対抗戦で熱戦が繰り広げられたということです。
昨年、新しく刊行された2歳児向け絵本「二葉文庫」は、現場から導入に対する不安の声もあったようですが、実際に活用していくと予想以上に子供たちの反応が良いとのお話もいただけました。
ちょうど、発表会の練習をされていましたので、練習風景を見学させていただくことにしました。特に歌唱場面では、幼児とは思えない頭声発声の素晴らしい歌声に感動しました。
「子供たちのことを考えた本物の教育を導入し、職員が一丸となって取り組んでいる姿、そして成果を上げている現実を保護者は見ていらっしゃいます。その結果、当園を選んで入園してくださっているのではないでしょうか」と園長先生はお話ししてくださいました。