まず、さくら学園が立地する登米市(とめし)をご案内いたします。同市は宮城県北部に位置し、2005年に「平成の大合併」で誕生しました。最近、2020年東京オリンピックのボート会場として「登米市の長沼ボート場」が候補に挙がり、登米市という地名が全国的に取り上げられました。
ご存じ「仮面ライダー」の原作者、石ノ森章太郎先生は同市出身です。生家がさくら学園から5分ほどの所にあり、そばには立派な記念館が建ち、園児をよく観覧に連れて行くそうです。
同市の登米町(とよままち)は「みやぎの明治村」」と称され、明治時代に建造された小学校、県庁舎、警察署などの洋風建築物や重厚な蔵造りの商家が今も残り、当時の繁栄を彷彿とさせます。藩政時代の武家屋敷や史跡などもあり、その街並みから由緒ある観光地として親しまれています。
最後にもう一つ、登米市は米の産地として有名で、ひとめぼれ・ササニシキのブランド米の大供給地として日本の食に貢献しています。
それでは、さくら学園のご紹介です。園長の片岡大助先生は、常に子供たちの健全で健康な心体を願い、教育・活動に取り組まれています。さくら学園は主体が学校法人で、「さくら幼稚園」「認可保育所みどりご園」「小規模保育施設たんぽぽ保育園」の3園を運営しています。体力作り、自然・農園活動、リズムと美術教育、食の教育、言葉の教育という5本の活動の柱があり、どの園も日々の活動を活発に展開しています。
片岡先生は、平成15年に宮城県で開催された夏期指導者研修会で川島隆太先生の講演を受講されました。そこで、「幼児期の脳は柔軟性に富み、知りたがりで、繰り返しが大好きで、無負担・無努力で吸収できる特長がある」という話を聞き、それ以来、科学的根拠に適った漢字教育を毎日実践してきました。その結果、嬉しい変化が見られたと片岡先生はおっしゃいます。
「一番の収穫は、子供たちはもちろん、教師が変わったことです。教師は最大の教育環境であると言われますが、漢字教育で自信をつけた教師が生き生きと、毎日の活動の牽引役となって園児を導く姿は、教育の原点そのものだと感じています」
子供たちの行儀、躾も『言葉と作法』を教科書に日々の活動の中で実践。毎日の生活における子供たちの礼儀作法に大いに役立っています。平成26年には、著者の野口芳宏先生をお招きし、職員たちに有意義な研修も行うことができました。
現在、平成29年4月から新制度の認定こども園に移行するための準備に忙しい日々を過ごされています。
また、地域との交流を大切にしているのも特色で、色々なイベントを企画しています。「トトロ祭り」では、仙台から一流のジャズ演奏家を招き、地域の人たちの前でアルトサックスの生演奏をしていただきました。子供たちも音楽が大好きで、園での活動の一環として和太鼓に取り組んでいます。その演奏とパフォーマンスはとても素晴らしく、地域のイベントに招かれ、取り組みの成果を披露しています。