初めて正確な日本地図を作った「伊能忠敬」を学ぶ
~忠敬ゆかりの地、佐原と銚子へ~(2023年8月23日~25日)
コロナ禍が明けた今年、4年ぶりに小学生低学年を中心とした2泊3日のサマースクールを開催。申込開始から3時間で定員に達し、キャンセル待ちが30名に上ったため、バスとスタッフを追加、宿泊先等と交渉を重ね希望者全員が参加することができました。
今年の学習テーマは、200年以上前に50歳で学問を志し、地球一周分の距離を歩いて測量し、世界が驚くほど正確な日本地図を作った伊能忠敬。
初日、群馬県の玉村宿、埼玉県の川越・大宮で集った子供たちは、圏央道の菖蒲PAで合流。行動班に分かれて、目指すは忠敬ゆかりの地、千葉県の佐原へ。事前に伊能忠敬の偉人伝を読んできた子供たちは、伊能忠敬旧宅と伊能忠敬記念館を興味津々に見学、学習帳のワークの答えを班の友達と一緒に探していました。
昼食に香取神宮の参道で美味しい釜飯を頂いたら、一路、銚子へ。海を見たことがない子も多く、車窓から海が見えた時は「海~!」と大きな歓声があがりました。更に犬吠埼灯台を登り切って目に飛び込んできた大海原の絶景にどの子も感動。ホテル到着後は、各部屋で荷物を整理し、学習室で伊能忠敬の生涯について学習しました。夕食で銚子の海の幸を頂いたら、貸切の天然温泉へ。翌朝に備えて早めに就寝しました。
2日目は早朝4時半に起床し、犬吠埼灯台の傍で広い水平線から昇る日の出を観賞。生まれて初めて見る光景に、子供たちは大興奮。その情景を記した徳冨蘆花の「大海の出日」を全員で朗誦し、海辺を散策しました。
ホテルに戻って朝食後、伊能忠敬クイズ、測量ゲームのオリエンテーションを行い、バスで浜辺に移動。まずは伊能忠敬に扮して、方位磁石や巻き尺を使った「測量ゲーム」です。皆で力を合わせて浜辺に隠された宝物を探します。更に班の仲間の声掛けを頼りに棒を振る西瓜割り。雄大な屛風ヶ浦も見学しました。午後はお土産タイムで楽しく買い物をし、ホテルに戻り早い入浴でさっぱり。残暑見舞いの葉書を書き、学習のまとめとして、地図作成の偉業のみならず利他の精神で生きた伊能忠敬について学んだ感想や自分の将来の夢を記し、全員の前で発表しました。夕食後は豪華景品が並んだお楽しみ抽選会。そして、部屋と大荷物を整理し就寝しました。
最終日は、ホテルを出発後、まずは幼少期の忠敬も眺めていた九十九里浜へ、そして出生の地に造営されている伊能忠敬記念公園へ。最後は、成田空港のすぐ側にある航空科学博物館で、千葉の郷土料理の巻き寿司を頂いてから館内を見学。飛行機に乗ったり、スタンプラリーを楽しんだりしました。
班の皆と過ごした3日間も終わりを迎え、埼玉の菖蒲PAにて解散式です。行動班別から解散地ごとのグループに分かれて向かい合い、ぴのきおスクールでお馴染みの論語「学而」を朗誦。地域を越えて育んだ友情を胸に、お別れです。バスは解散地の大宮・川越・玉村宿へ。どの子も瞳を輝かせて、元気に保護者の元へ帰っていきました。