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ちょっと理屈っぽい話
言葉の教育の難しさ
言葉の教育は、子供が生まれたその瞬間から始まります。 外界から投げかけられた、さまざまな言葉を耳から通して獲得していきます。したがって、言語環境に恵まれた家庭で育ったお子様は、早い段階から多くの言葉を身につけます。 しかし、耳(聴覚)から獲得する言葉は、あいまいな言葉が多く正確に記憶することが難しいと言われています。
耳からだけの言葉はなぜ難しいのか
発語された言葉は、瞬時に消えてしまいます。
例えば、1歳半の幼児に「は な」と言ったとしましょう。
「は」と発語した瞬間「な」は、まだ発語されていません。そして「な」と発語した時には、「は」は消えてなくなり「な」も瞬時に消えてしまいます。
このように「は」と「な」を頭の中で結びつけ整理し認識することは、幼児にとって大変難しいことなのです。
画期的な指導法
石井方式は、耳と目(視覚)を同時に活用させる教育法です。上記で述べました「はな」では、「はな」と発語するのと一緒に「鼻」と書いた漢字を見せます。幼児は、「はな」と耳で聞き、目で「鼻」を見ます。音声は、消えても「鼻」はそこに残っています。ふたつの器官を同時に働かせることによって幼児は、頭の中でその言葉を整理し認識することが容易にできるのです。言葉が十分にしゃべれない乳児であっても、「鼻」を見せると、自分の鼻を指差すことができるのです。
幼児にとって漢字は易しい
上記で幼児に目で見る言葉として、漢字「鼻」を例として述べました。平仮名の「は」「な」の方が簡単で良いのでは、と思われたことでしょう。確かに、私たち大人は経験的に「漢字は難しいもの」と決めつけています。ところが、実際に幼児に平仮名と漢字を与えてみると、不思議なことに一様に漢字に興味を持ち、覚えてしまいます。漢字は、具体的な意味内容を持った言葉の文字であるため、幼児は興味・関心を持つことができるのです。また、字形の複雑さが手掛かりとなり、容易に記憶することもできるのです。
記憶の原則
記憶の原則は、「興味・関心」「反復」「吸収する力」です。耳と目を同時に働かせることが、なによりも教育効果を高める方法です。
記憶の定着率 3時間後 3日後
聴覚だけで記憶した場合 60% 10%
視覚だけで記憶した場合 72% 20%
視聴覚両方で記憶した場合 85% 65%
古典に触れることの効果
日本初のノーベル賞受賞者 湯川秀樹博士は、幼少期より祖父から論語の素読をさせられ、後に大きな収穫をもたらしたと述懐しています。素読とは、意味の解釈をせずに声に出して読むことです。そうすることで幼児は、言葉の意味もわからず頭の中に蓄積していきます。言葉を一番吸収する重要な時期に、貧弱な言葉や悪い言葉の環境におくよりも、素晴らしい最高の言葉を与えることが大切です。古典の素読を幼児期から行うことにより、美しい日本語のリズムが身につきます。そして将来、それらの蓄積した言葉を取り出すことで独創性や創造性を生み出すことにつながるのです。
美しい言葉は、美しい心を育てる
幼児期は、理屈抜きに言葉を吸収する能力の最も高い時期です。つまり、良し悪しに関係なく興味・関心のある言葉すべてを吸収してしまいます。したがって、子供たちには、美しい言葉で語りかけること、そして素晴らしい文章に触れさせることが大切です。正しい言葉、美しい言葉が使えることは、そのままその人の教養や品格を表すことになります。つまり、言葉が人間を作るのです。美しい言葉によって心を磨き、情操豊かな子供たちの心を育みます。